「”シェア からビジネスを生みだす新戦略”の感想」

シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略
レイチェル・ボッツマン ルー・ロジャース
日本放送出版協会
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・なかなかに興味深く、amazonのレビューなんかでも、ひょっとしたら「FREE」より未来を感ずるかも、なんて言われてるけど、111はあんまピンと来なかった。
結局111はネットで出来ることに興味があって、それ以外は億劫やからね。
そもそもこの「SHARE」は、ほとんどが現実にあるモノを対象にしていて、そっちの方が効果も高そうだし。
(ネットのデジタルデータはむしろ「シェア」というより「コピー」。資源の有効活用だとか、コミニュティだとか・・・そういったイメージからは遠い?
クリエイテイブ・コモンズとかはあるだろうけど・・・。”意義”が無いと人はなかなかシェアに傾きにくい、従って勢いも力も生まれにくそう・・・)
 
ただ現実で商売に活かしたい、となった時に、日本はまだ全然未発達で、これから伸びていきそうではあるから、そういった方々から賞賛なのも頷ける。(試しに本書に挙げられたシェアサービスを調べても、日本語対応サイトとか無かった)
 
まぁ話としては単純で、1日2時間・通勤にしか使わないクルマを、空いてる時間、他人に貸せたら社会全体として効率的だしエコだし、新しい収入源とかなったらいいよね、という話。
タクシーの相乗りとかも今までにあったけど、FREEがwebの成長によって可能になったように、この「SHARE」はスマートフォンを人々が持つことで(どこでもweb2.0に繋げるようになった事で)可能になったと思う。
要するに帰りの電車の中で、降りる駅の半径500メートルくらいに居る人で・帰り先が近い人に対して募集を掛ける、っていうカンジ。
長じればそれがコミニュティにもなるだろうし。
 
そうしてシェアできる機会が大幅に広がったわけだけど、一番の問題点、相手を信頼できるか? っていう点もある、それはまぁ分かりやすく馴染み深いので言えば、amazonの出品者に対する評価システム。ああいうので補えると。
ましてシェアのサービスがどんどん出てきて、そういった評価が横につながるようになれば、力は絶大なものになるから、ますますヘンな事は出来なくなる。ということでした。
 
 
111も、例えばエロSRPGが売れまくった時に、ありがとう10万円分プレゼントキャンペーンをするとか、そういうのならやってもいいかなと思った。
amazonのこの商品欲しいよ、と指定して貰えば、そこでカートに入れてギフト郵送ができるんだなって。
なんか111、いちいち郵便局に行くのを考えて尻込みしてたよ・・・
もっと詳しく調べたら、お互いの住所も知らせずにプレゼントするのが出来るかも知れないしね。
そうなるとすごく手軽で、現実的で、効果的だなあと思った。
 
そういうネット半分・リアル半分の効果ってのも、すごくありそうだ。(特別に「SHARE」だけの話では無いけども。)
ネコバズーカTシャツとかね・・・

パッケージ販売、webから注文する際に、表紙・背表紙とかCDレーベルとかを選べたり・組み合わせできたら素敵だなあと思います。買う気倍増ではないかと。less than a minute ago via ついっぷる/twipple Favorite Retweet Reply

これとかもそうですかねぇ・・・
 
・ただ所々、エコエコいってて、そこがなんだか・・・ね。うさん臭く感じるんだよなあ。
でも普通に使ってない車は使われた方がいいだろうし、それでわざわざ新しく物を買わないで済むなら、単純に社会全体の節約になったりもするだろうと。
(今までの社会ではそれを不景気だとか、デフレとして捉えて来た訳だけど・・・)
仮に起業したい人が居て、シェアサービスを使えば、わざわざ設備投資で新しく買わなくてもよいから、起業がどんどん推進されるかも知れないし。
そしたらどんどん良い物だって出てくるかも知れない。
そう考えると旧来の、大量に作りまくって大量に破棄・・・よりは、(エコという言葉はうさん臭いからイヤだけど)効率的だから、じょじょにシェアになっていくのかなと。
まぁ日本はスマートフォンなんかもまだで、ネットでは実名も尻込み、FaceBookも流行らないし、ムラ社会が崩壊してむしろ逆方向に行き過ぎちゃった感もあるから、また乗り遅れるのか・・・?
 
動画:レイチェル・ボッツマン:コラボ消費について
 
岡田斗司夫氏の「評価経済」にも一部関係しているところがある。
アレではけっきょくコミニュテイをおのおのが持つ、という事だったけど、でもPVが足りなかったらどうなるんだ、他人のコミニュティに渋々従って自分のPV(評価)を上げるのか?
そういう感じもあったけど、これではもっと具体的。
アメリカでは幾つものシェア・コラボコミニュティが立ち上がっているらしい。(*実際にある物だけでなく、労力や才能なんかもシェアする)
あるいは地域に特化したコミニティをネットで結ぶとか。
まぁよっぽどの知名人じゃなければ、そういうコミュに属することになるのかな・・・。
 
・「FREE」や「評価経済」にも繋がる話だけど、思うにお金というレート交換に応じるから、それを持ってない人は不利になるのであって、不利な取引が嫌ならば、応じなければいい。
つまり「シェア」の例では、お金を介さずに物々交換・お互いの不要な物を交換する・・・とかあったけど、それを更に進める。
 
すごく美味しい野菜を作れる人が、肉と交換する時に、現状ではお金でやり取りする。
なので野菜を売って、お金にしてから肉を買うわけだけど、お金という物にしてしまうと、例えばホストや例えばIT社長、そういったものと並べられて、比べられて、大してもうかっておらず、華やかな仕事じゃない、なんか馬鹿らしく映る。
魅力がない物に見えてしまうかも知れない。
だけど現金を介さないってことが、ネットのリアルタイム制と広がりを上手く使えば可能。
野菜が欲しいIT社長とコンタクトが取れましたと。それでIT社長からは交換にwebページを作って貰いました、と。
そうなった時に、たぶん現金でやり取りするより(政府や銀行とかの仲介者が入らない分だけ?)よりお互いの効果は大きいんじゃないかなあと・・・
(うーん、運ぶ人が問題かね・・・、あとお金だけの方がやっぱり単純で面倒臭くないか? 持ってる人はそれでいいんだろうけど・・・)
 
・シェアの効果を本当に実感するならあれですよ、もし111に10万人くらいフォロワーが居たら、東京へ進出する! って時にも、誰かが家は貸してくれる、仕事探そうと思ったらむしろ会社の社長からどうぞどうぞってリプが来る、そういうことですよ。
でそうなったら、もう一つのコミニュティを有している訳ですなあ・・・
そうなれるんだったら、なんぼかの現金得るより、よっぽど良いんだけどね・・・。
 
斗司夫つながりで。
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